このところ一気に秋めいてきたので、『駅からハイキング』に行って来ました。
『駅からハイキング』というのは、JR東日本が主催する、殆どが予約不要の無料のウオーキングイベントです。
石神井川沿いの緑道を散策し、六義園を経て、巣鴨駅がゴールの約8km、所要時間の目安が3時間のコースです。
スタートの埼京線板橋駅で、参加登録(スマホに駅からハイキングのアプリを入れておき、タップするだけ)、と、コース地図を受け取り、スタートします。
①近藤勇のお墓。
殆ど駅前という場所にあります。
ここ、板橋駅前の滝野川と、三鷹市の龍源寺、会津の天寧寺です。
この墓所は永倉新八によって設立され、土方歳三をはじめとする合計110名の隊士達の名前も刻まれています。
②音無くぬぎ緑地


本日のコースの前半は、石神井川沿いを進んでいきます。
写真のように、石神井川の両岸は、コンクリートでしっかり固められ、川はかなり下を流れていますが、思いのほか水は綺麗でした。
川沿いには遊歩道が整備され、桜並木、紅葉並木のエリアがあり、その季節はとても綺麗だろうなあ‥と思います。
またところどころに緑地公園があり、このくぬぎ緑地にはアスレチック遊具があり、地元の幼稚園児と思われる子どもたちが先生に連れられてやってきていました。
③谷津大観音。
川沿いに突如現れた大観音像。
この近くに寿徳寺というお寺があり、本堂前に切り株から芽吹いている銀杏の木があり、この木の皮をはいでご飯に炊き込んで食べると母乳の出が良くなるという言い伝えがあるそうです。
また、近藤勇の菩提寺のひとつで、板橋駅前の墓所を管理しているとのことです。
④音無もみじ緑地


相変わらず、石神井川を下に見ながら緑道を進んでいきます。似たような景色の連続です。
このもみじ緑地の中央はすり鉢状に低くなって入り江が作られています。
入り江まで降りて行く階段が設置されていますが、石神井川の水位が高い時や、夜間などは立ち入れないようにゲートが設置されていました。
途中、彼岸花が見頃を迎えていました。
我が家の近辺は、この夏の酷暑のせいか、彼岸花は例年よりスカスカに生えているような気がするのですが‥。このあたりはどうなんでしょう。
⑤音無さくら緑地


緑道から少し脇に入る感じでこの緑地があります。
丁度樹木の手入れをしていましたが、都内とは思えないほどうっそうとした林になっていて作業員さんが蚊取り線香を携帯しているようで、蚊取り線香のにおいが充満していました。
小さな吊り橋もあり、背の高い人だと頭をぶつけそうな高さです。


このあたりから、遊歩道が低くなり、擁壁の向こう側が石神井川になります。
右の写真は、公衆トイレと公園管理事務所になっていました。
⑥音無親水公園。
公園管理事務所の建物を通り過ぎると、駐輪場が広がり、急に人が多くなりました。
石神井の旧河川跡を利用した公園で、湧水を利用した流れがあり、夏期は子供たちの水遊びの場所となるそうです。
この日は殆ど水はありませんでしたが昔からの天然の河岸も残り、桜やもみじ、ナラなどの木が気持ち良い木陰を作っていました。
また、日本の都市公園100選にも選ばれているそうです。
今回、板橋駅がスタート地点だったこともあり板橋区の散策かな‥と、思っていましたが、板橋駅前の近藤勇のお墓から、ずっと住居表示は北区でした。
意外と緑豊かで、公園も自然をしっかり残し、尚且つちゃんと手入れされた気持ちの良い公園ばかりでした。
この公園を出ると、目の前に飛鳥山公園、左手に京浜東北線の王子駅が見えました。
コレ、飛鳥山公園のアスカルゴという乗り物。
京浜東北線からたまに見える、小さなモノレールです。
この公園はお花見スポットとして有名で、桜の季節になるとよくテレビで紹介されていますが、行ったことはなく、ここがそうだったの!と、改めて気がついたという感じです。
ちなみにこのアスカルゴ、無料で乗れるんですって。
東京都、太っ腹。(笑)
⑦醸造試験所跡地公園。


酒類醸造方法の研究や、清酒の品質改良を目的に1904年に創立され、跡地は緑地公園になっています。隣接する煉瓦造りの建物は第一工場で、国の重要文化財に登録されて保存されています。工場内部の見学は団体予約が必要とのことです。


次の目的地に向かう途中、都電荒川線の踏み切りを渡りました。
実は飛鳥山公園の前を通りかかった時、この赤い車両を見かけて、『路面電車が走っている!』と、ちょっとびっくりでした。
その昔、広島や琵琶湖の近くを旅行した際に、一般道に、路面電車軌道敷があり、車を運転していた夫は、とても緊張していました。
かつては東京もピーク時には40路線もの路面電車が走っていたそうですが、現在は、都電荒川線のみ残っています。
都電荒川線は専用軌道を走る区間が殆どで、王子駅から飛鳥山公園付近だけ一般道に併用軌道があるとのことでした。
私、東京都出身と言いつつも、都電荒川線を間近で見たのは初めてです。(笑)
専用ホームは無人で、自由に出入りできます。
運賃の支払いなどは、バスのようになっているんでしょうね。
⑧西ヶ原みんなの公園。
木々に囲まれた、だだっ広い芝生広場のある公園です。
東京外国語大学のキャンパス跡地を整備した公園で、防災機能備えており、災害時には地域住民の安全や暮らしを守る拠点になるそうです。
東京って、けっこうメリハリがあって、少し行くと交通量の激しい道路や繁華街があるのに、きちんと整備された広い公園も点在しているところがすごいなあ‥と、今回は特に思いました。
⑨染井霊園。
住宅地に広がる都営の霊園です。
知らぬ間に豊島区に入っていました。
この染井霊園は桜の名所としても有名で、このあたりはかつては染井村と呼ばれていて、桜の代表的な品種の『ソメイヨシノ』はここが発祥の地と言われています。
また、二葉亭四迷や岡倉天心など、著名人のお墓があるそうです。
都営の霊園は、8ヶ所あるそうですが、ここが1番規模は小さいそうで、お墓も都心部らしくこぢんまりしている印象でした。
⑩六義園(りくぎえん)。
染井霊園からしばらく歩くと、山手線駒込駅の近くまでやってきました。
駅前とあって、交通量はあるし、大きなビルが立ち並んでいます。その一角に六義園の入り口のひとつがありましたが、普段は開門しないようで、正門に回るように案内が出ています。
六義園を取り囲むように、ビルが建っていますが、その隙間から緑が見え、ツクツクボウシの声が一瞬聞こえたりしました。




六義園は、江戸時代に徳川5代将軍綱吉の御用人、柳沢吉保が自らの下屋敷として造営されました。
徳川幕府が崩壊した際の詳しい資料は残っていないので、明確にはわからないそうですが、
明治時代に三菱グループの創始者の岩崎弥太郎が手に入れ、その後、昭和13年に当時の東京市に寄贈され、東京市の管理のもと公開され、今日に至っています。
正門から入ると、大きな枝垂れ桜がお出迎えし、大きな池を中心に廻廊型庭園のようですが、六義園周りはビルで囲まれているのに、その姿は見えません。
‥と、書きたかったけれど、振り返ると、一部、ビルだかマンションの一部が見えてしまい、ちょっとガッカリ。
でも、都会の真ん中なのに、こんな広い綺麗な庭園が残されているのが、東京の底力という感じがしました。
園内には、沢山のもみじが植えられてられており、あとひと月もしたら、紅葉目当てのお客さんで大混雑することでしょう。
入園料は一般、300円。65歳以上の方は半額。
今回は更に『駅ハイ』の特典で2割引でした。
ゴールの巣鴨駅に到着しました。
この駅は山手線と、都営地下鉄が乗入れています。
時刻は13時過ぎ。
ランチがまだなので、巣鴨と言えば『おばあちゃんの原宿』と言われるとげぬき地蔵へと続く地蔵通り商店街に向かいました。
気のせいか、街行く人、ジジババばっかり‥。
日本全体が高齢化しているからなんでしょうけれど。


駅前商店街は大きな幹線道路沿の両サイドにアーケード商店街があり、下町風情に溢れていました。
しばらく歩くと地蔵通り商店街が見えてきました。
平日とあって、混雑はしていませんでしたが、歩行者天国と勘違いしそうなほど、皆様、ゆったりと歩いていました。
和菓子店など、数店舗の前に行列が出来ていた他は普通の商店街で、飲食店はあまり多くありません。


ここが、とげぬき地蔵です。
ここまで沢山歩いていたこともあり、さすがに疲れてきたので、ここで引き返すことにしました。
結局、駅近くの居酒屋さんのサービスランチセットをいただきました。
もちろん自家使用分ですが、お土産はこちら。
千成屋さんという最中のお店のようですが、あんバターどら焼きの文字に吸い寄せられ、どら焼きを購入しました。


帰宅後、早速いただきました。
あんことバター、美味しくないわけがない‥😋。
本日の歩数、22595歩。
さすがに疲れました😊