はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

小3から英語❓

ママ友の1人に台湾人の方がいた。

子供同士がとても仲が良かったので、自然と彼女と親しくなった。

彼女は、留学で日本にやって来て、日本語学校の先生だったご主人と結婚した。

ちょっと癖のある話し方だったけれど、日本語に不自由することもなく、ご主人から読み書きも継続して習っていたので、時々、中華っぽい、変な漢字が混ざることがあるものの、日常生活で困ることはなかったと思う。

でも、彼女、結構ストレートな物言いをするので、悪口を言う人もいた。

 

ある時、彼女と、自転車でコンビニに寄った時のこと。

そのコンビニの敷地は狭く、たまたま駐輪スペースが空いていなかった。

すると、彼女、『この場所の駐輪はご遠慮下さい』の貼り紙の前に堂々と自転車を停めた。

もしかしたら、貼り紙の意味がわからないのかと思ったのだけど、

彼女は、『禁止と書いていないし、他に停めるところがないから、何故ダメなの?』のスタンスだった。

どうやら、禁止イコールご遠慮下さいとは思っていなかったようだった。

そこから、彼女の日本語の難しいと思っている部分の話になった。

婉曲表現とか、二重否定にあたるような言い回しが、苦手だと言っていた。

『ご遠慮下さい‥」なんて言われたら、どうしても他の方法がない時はokなんだよって思っていたそうだし、『‥ではあるが、‥と、言えなくもない』みたいなグレーな表現されると、

さっぱりわからないと言っていた。

台湾語でも中国語でも、そのような表現をするようだが、外国語でそれを理解するのはかなり大変そうだった。

(台湾語と言っても、世代や地域によって中国語(北京語)の方が得意だったり、台湾語と中国語って似ているようで全然違うらしい。)

‥そんな会話を彼女としているうちに何となく分かるような気がしたのは、彼女の話し方がキツいと言っていた人達の気持ち。

彼女の言っていることを文字にしたら、決してキツい言い方をしていない。

でも、イントネーションというか、喋り方が中華系というか。

中国人って、大きな声で喧嘩腰で話しているかのように日本人には聞こえることもあるが、まさに、その雰囲気の日本語バージョン。

アグネスチャンの喋り方が生意気とか、好きではないと感じる感覚‥なのかな。

それと、まどろっこしい表現は一切なく、割と断定的な喋り方をする。

たった1人の台湾人のお友達の様子から、全ての台湾人の人が同じだとは思っていないけれど、やっぱり国語ってどの国の人にとっても難しい。

彼女は留学先を日本にするかアメリカにするか迷ったらしいが、英語圏の方が、簡単だったかも‥と、笑っていた。

その彼女も10年以上前に台湾に帰ってしまった。

 

 

どうして、唐突に彼女の事を思い出したかと言うと、たまたまついていたテレビのコマーシャル。

子供向けの英語教材をタブレットか何かで学習するというもの。

そのコマーシャルの中で、この春から小3から英語が教科になると言っていた。

今の子供達、かわいそうだなあ。

きっと英語嫌いが増えるだろうなぁ。

教科になる以上は、どんな教材だかわからないけれど、成績もつくしお勉強モード。

私達の頃は、中学生で初めて教科としての英語が始まるから、先生はこう言った。

『英語は、他の教科と違って、これからスタートラインに立つんだから、ちゃんと取り組めば、好きな教科になるぞ。』

好きとは言えないまでも、まんまとその言葉に乗せられたっけ。

そうか、もう小3にしてお勉強モードの英語が始まっちゃうのね。

でも、その分、他の教科の時間を削るのかな。

もっと言うと、国語の授業を手厚くしなくて大丈夫なのかな‥と思った。

この歳になってやっとわかってきたことの1つに、日本人の和を持って貴しとなすの精神って、言葉の影響もあるよね‥ということ。

『わをもってとうとしとなす』というのは、聖徳太子の17条憲法にもある有名な言葉でことわざにもなっている。

みんな仲良く争いのないのが1番良い、しっかり議論しなさいね‥という意味。

妥協して丸く納めるのではなく、ちゃんと議論して協調して争いがないのが1番ってこと。

そう思うと、台湾人のママ友が難しいと感じていた、まどろっこしい言い回しも、相手の感情を変に刺激しないで、ちゃんと議論できるような知恵だったのかなぁ。

また、台湾語や中国語でもある二重否定のようなまどろっこしい言い回しも、相手のメンツを潰さないようにちゃんと会話出来るような知恵だったのかな。

そう思うと、国語って凄く大事な教科だよね。

あんまり早くお勉強としての英語が入ってきても大丈夫なのかな。

中途半端に英語が入って来て、中途半端な国語にならなければいいな‥なんて、思う。

でも、そう思うのは、息子達は既に社会人になり、我が家は既に手遅れだから(笑)、あーだこーだ思っているのかもしれない。

うちの息子達は、『お勉強臭』を少しでも感じると、巧みに逃げていったので、今、小学生じゃなくて良かった‥と、低レベルのことを思っている。(笑)

 

 

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