私の実父は、先日誕生日を迎えたばかりの93歳。
介護保険のお世話になることもなく名古屋で弟ファミリーと暮らしています。
このコロナ禍さえ無ければ、春になったら毎年ひとりで新幹線に乗ってお墓参りの為に我が家にやって来る元気いっぱいなじーちゃんです。
そのじーちゃんが、先日、『補聴器を作りたいんだけど。』と、私にLINE電話をかけてきました😅。
うちの次男君、重度の難聴があり幼い頃から補聴器をしているので、そのフィッティングなどを何回も経験している私は普通の人よりは補聴器に関して詳しいと思って相談してきたようです。
そもそも、電話で普通に会話出来て、何一つ困っていないんだから、補聴器なんて必要ないのです。
とりあえず、じいちゃんには、電話が使えるんだから必要ないよ‥という話と、
どうしても聞こえに不安があるならまず耳鼻科に行って聴力検査をして貰って、実際の数字を見てから判断した方がいいよ‥なんて話をしました。
その後に、同居している弟に事の顛末をLINEで報告しておくと、案の定‥というやりとりがあってのことで、弟から電話がかかってきました。
じいちゃん、人当たりは良くて一見とても穏やかなんですが、とにかくマイペースで人の言うことをきいてない‥。
それで、弟の妻、義妹のYちゃんはかなりストレスを溜めているようです。
(同じ立場になったら私もYちゃんと同じようにストレスを溜めていると思います‥😅。)
で、結果的にYちゃんの言うことを無視するような形になり、じいちゃんは何かやらかしてしまったようで、しかも『そんなことは聞いてない』と、反論。
Yちゃんは『何度も言っているのに聞こえていないなら補聴器作った方がいいんじゃないの?』
‥という感じだったようです。(売り言葉に買い言葉の世界です😅)
正直なところ、私もどちらかというとYちゃんの気持ちが良く分かる‥という立場です。
でも、離れて暮らしているので、視線は第三者になると、見えてくることもあります。
Yちゃんの話が聞き取れない‥とか聞こえない‥と、じいちゃんは言います。
Yちゃんにしてみれば、他の家族の言葉はちゃんと聞こえているのに、自分の声だけ聞こえない‥と言われたら、腹は立つだろうし、聞く気持ちがないんだろうな‥と思うことでしょう。
一方でじいちゃんの聞こえない‥というのも、そんな訳ないでしょ!と片付けられない面もあるように思います。
Yちゃんの声は、割とトーンが高く、早口で名古屋弁?なので、東京育ちのじいちゃんには聞きにくいかもしれません。
じいちゃんの93という年齢を考えると、聴力の老化は高い音から聞こえが悪くなってくるので、毎回ではなくても聞き取れなかったり、聞き逃しもあるかも‥という気はします。
だけど、言った、聞いていない‥という渦中では、お互いが嘘を言っているって思うだろうなあ。
聞こえに関しては、我が家は次男が難聴だったこともあり、トラブルを予防する観点から『聞こえていないアピール』をするように言ってきました。
次男は割と綺麗な発音を身に付けることができたゆえに、普通に喋れるから補聴器さえつければ普通に聞こえると思われて、トラブルになることもあります。
本人は全集中の呼吸で😁聞いていても、ちゃんと聞こえていないこともあり、そのことを理解されていないと、相手は誤解して嫌な気持ちになります。
多分、それと同じことが起きていて、じいちゃんにとってYちゃんの声のトーンが高いから聞き逃すこともあったかもしれません。
とは言っても、Yちゃんのストレスもわかります😅。
弟と色々とお話しをするうちに
じいちゃん自身が核家族育ちで、老人と暮らしたことがないから、一緒に暮らしている若い人がどう思うか‥という視点が全くないんだよねえ‥と、弟はため息をついていました。
逆にYちゃんは、ずっと三世代同居の家庭で育ってきたので、先が見通せるというか、無意識のうちに転ばぬ先の杖になってしまうようです。
また、三世代同居で暮らしてきたからこそ、自分が老人になった時に、親世代に対してイラッとしたポイントが経験から分かるだろうと思うからじいちゃんのマイペースさが余計に目につくのでしょう。
弟がYちゃんの全面的な味方なのが幸いですが、こればかりは私自身も、うちの家族もじいちゃんと同じで核家族育ちなので、ただただ共感するしかできません。
ある方のブログで、離れて暮らす親と、一生のうち後何日会えるか‥という話題を読んで、
年齢的にも、距離的にも、コロナ禍だし‥なんて考えるとあんまりないんだろうな‥としみじみ思っていたところでした。
でも、最後に弟が、『じーちゃん、食欲も絶好調だし、あと10年は大丈夫そうだぜ。』と、そのブログと真逆のことを嘆き?😁呟いたのも、思わず共感したりと、色々な思いが湧きあがる1日でした。