少し前のことですが、ランチ時のこと。
12時を回ってしまったので、どのお店もほぼ満席で、入り口付近に順番待ちの名前を書くボードが出ていました。
自分達も名前を書いたのですが、数組前の名前が「ウエ」でした。
カタカナで記名するようになっていたので、その時は何も感じなかったのですが。
しばらくすると、お店の人が出てきて、名前を呼びます。
『ウエ様』、『ウエ様』
何度か呼ばれているのに、「ウエ様」は、現れません。
お店の人は、諦めて、次の名前を呼び、「ウエ様」は、どんどん飛ばされていました。
「ウエ」と、書いた人は、『上様』(のイントネーションで)呼ばせて、周りの反応やら、店員さんが気づいた時の反応を楽しみにしたイタズラだったのかもしれません。
でも、店員さんが高校生のバイトちゃんみたいだったので、『上様』を知らなかったのか、この手のイタズラに慣れていたのか、淡々と対応していたので、クスリとした笑いも起きずに、何事もなく順番が回って来ました。
遥か彼方の昔(笑)、私が会社員だった頃の、とってもお茶目な先輩のことを思い出しました。
当時は、バブル真っ盛りで、週末は、その先輩がスキー旅行を計画し、半ば強制参加でしたが、おかげで、楽しくスキーを始めることになりました。
で、その先輩、スキーもインストラクター並みに上手で、最終日は、ある放送を合図に集合場所に集まるようにしていました。
『東京都港区からお越しのあさのゆうこ様が、目黒区からお越しのあさのあつこ様をレストハウス前でお待ちです。』という、迷子放送をかけてもらうからね。
もうひとりの先輩があさのあつこ、私が、あさのゆうこってことで、颯爽と滑ってレストハウス前に行くから、ちゃんと集まってね。
当時、浅野ゆう子と浅野温子といえば、トレンディドラマで大活躍な二人。
どっちも特に珍しい名前でもないし、(松田聖子と郷ひろみだったらイタズラがバレバレだし‥って時代を感じる表現だけど。)
港区とか目黒区とか言えば、なんとなく芸能人が住んでいそうだし‥ということで、3時になると、新潟の某スキー場に件の迷子放送が流れました。
もちろん、私達は、放送が流れる前にレストハウス前に集合していました。
ワクワクして迷子放送を待ちましたが、意外にも放送に気がついて反応する人は、おらず、仲間うちでガッカリした思い出があります。
また、ある時は、ランチタイムの順番待ちボードに「オトノ」と書いていました。
先輩の期待どおり、『お殿様』(の、イントネーションで、)呼んでもらい、その瞬間に店員さんも気がついたみたいで、少し戸惑った顔をしていました。
すると、先輩は、颯爽と、『音野(の、イントネーションで)です。』と、元気よく手を挙げて返事をしていました。
『お殿様』と、『音野様』
ビミョーな、イントネーションの違いですが、先輩のお茶目なイタズラが初めて成功して、みんなでニヤニヤしました。
先輩、元気かな。