はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

仕事と子育て、ワンオペ育児。

私が子育てをしていたのは、平成の世の中。

バブルも弾け、2馬力で働く家庭も増えたけれど、まだまだ専業主婦も多かった。

 

子供が生まれても、我が家は転勤族の核家族

長男が誕生した時は札幌の社宅住まい。

実家の親に来て貰って助けを借りたのは僅かな期間で、罰ゲームのようなワンオペ育児が始まった。

赤ちゃんは可愛い。

でも、自分の欲求の赴くまま大泣きという武器を度々発動する。

『お腹すいた』『オムツ、汚れてるんだけど』『眠い』『かまって』etc。

一応私は専業主婦。夫は翌日仕事だし‥と、思うと、真夜中に『ふにゃ〜』と泣かれると、お腹すいたのかな、オムツかな‥などと、寝ぼけ眼で赤ちゃんを抱っこする。

時計を見て、ミルクを飲ませたり、オムツをチェックしたりで、優しくベットに寝かし付け‥というのを夜中に何度かしているうちに朝になる。

夜勤が有る職業の人はこんな感じの夜を過ごしているんだろうな‥と思いつつも、子育て中の専業主婦には、「夜勤明け」の開放感もなく、日常の家事が待っている。

早く一晩ぐっすり眠るようになーれ‥と願いながらの赤ちゃんとの日々。

我が家の場合、長男も次男も、夜泣きは殆どしなかったので、その点は天使のように思えたけれど、慢性寝不足状態。

この時は誰にも邪魔されずに朝まで寝たい。1人なりたい‥といつも思っていた。

でも、赤ちゃんにニコニコされると、パワーをチャージして貰った気分になる。

 

やがて長男君、一晩ぐっすり眠るようになったけれど、元気いっぱいなパワフル赤ちゃん。

目を離すと、とんでもないことをしてくださる。(笑)

トイレに行く時なんてもう大騒ぎ。

ベビーベットの柵が1番高くなるようにセットして檻の中に入れるような感じでトイレに行く。

その時、長男君の気持ちが紛れていればいいのだけど、大抵は出してくれ‥と大泣きしている。

その声をBGMにトイレに入る習慣になると、『早グソ』が特技になる。(笑)

食事も赤ちゃん相手では大騒ぎ。

長男は食べることが好きだったので、嬉しそうに食事をしてくれるんだけど、思わず床にレジャーシートを敷いたほど汚しまくってくださる。

次男に至っては、遊び喰いの王様。

こんな2人と一緒に食事をしていると、『早食い』が特技になってしまう。(笑)

それでも、まだ専業主婦だから、何時までに自分の身支度を済ませて職場にかっ飛んで行くという必要はない。

とは、言うものの‥。

赤ちゃんから3歳ぐらいまでって、この期間に一生分の親孝行をしていると言う人もいるけれど、(超可愛いけれど)自分では何にも出来ないし、かといって大人しくしてくれる訳でもない。

目を離すと、時には命の危機に繋がることもある。

プリティー光線を武器に君臨する王子様達の健やかな成長を24時間休み無しで手助けするのは、時として罰ゲームに思えてくることもある。

バブル期を象徴するようなCMの、♪24時間戦えますか?ジャパニーズビジネスマン‥と同じなのだ。

 

 

その後、関東に転勤になり次男も生まれて、訳あって予定より早くマイホームを持った。

ワンオペ育児、試練の時が訪れた。

次男に耳の障害があることが判り、病院や訓練施設や聾学校に通うことになった。

長男は幼稚園に入ったばかり。

本当は保育園に転園させたかったけれど、本人の友人関係やモロモロの事情で断念。

結果、時間に追われまくる生活になった。

まず朝は、長男を幼稚園へ送り届け、その後次男と一緒に訓練施設へ。

訓練施設が遠いので、どう頑張っても遅刻スレスレまたは遅刻。

それ以上に大変なのが2人の幼児を時間に間に合うように叩き起こして、朝ごはんを食べさせて、身支度させて‥の家庭内戦場。

しかも、集団生活を始めたばかり子供って、よく病気をもらってくるし、そうなると、もれなく兄弟にうつし、疲れていると時間差で自分ももらってしまう。

帰りは、幼稚園の方が早く終わってしまう。

どんなに急いでも、30分ぐらいの空白時間が出来てしまう。

我が家の両隣の家とは良好な関係だったけれど、ひと回り年齢が上で、丁度お子さん達が高校受験や、大学受験のお年頃。

とても頼ることは出来ないし、実家は遠い。

そこで、ホームヘルパーさんに来て貰って、長男のお迎えと留守番を頼みなんとかやりくりをする。

次男と帰宅後は怒涛の家事タイム。

生活パターンだけは、稼ぎの無いパートタイマーのような生活。

でも、共働きで、フルタイムの人も増え始めた時期で、その方たちと比べたら、まだ私の方が余裕があるはず‥。

だって、この時の私は、次男を訓練施設や聾学校に送り届けると、当時は一応親も訓練や授業に参加して、子供への対応を学ぶことになっていたけれど、皆時間に追われていて、魂が抜けたようになっていても、先生方は、スルーしてくれていたんだもの。

これ、子供を送り届けて、お仕事モードに変身して頑張っている共働きのママさん、魂が抜けるような瞬間なんてないだろうし、しかも、仕事の為に覚えることだっていっぱいあるだろうし、もう尊敬しかない。

 

 

その時、我が夫はどうしていたかというと、見事に、昭和の♪ジャパニーズビジネスマンを引きずっていた。

本人の意識の中では、子育て貢献度はそこそこだと思っていたと思う。

けれどね‥。

私と夫は同じ会社に勤めていて、私は所謂『寿退社』。

だから、幸か不幸か会社のことは、十分に想像が出来てしまう。

古き良き昭和の香りがぷんぷんしていた会社だったが、夫曰く、『今は別物になっちゃったよ。』

特にバブル崩壊で、他所の会社と合併したり事業の縮小などもあり労働環境は厳しくなっていたようだった。

おまけに共通の知人が鬱で休職したなどの情報が入ってくると、その方の自信満々のバイタリティー溢れる姿しか知らないので更にびっくり。

それでも、社宅にいると、奥さんが専業主婦前提と思われる社宅内の当番は、しぶとく残り続けていたし、社会が変わっているのに、奥さんが家事全般を引き受けて夫をフォローするのが当たり前という社風はなかなか変わらなかった。

だから、夫の子育て貢献度の認識というのは、まず自分の会社が基準になっているので、推して知るべし。(笑)

 

 

時が流れて息子達が就職活動をしていた時、『お給料がいっぱい貰えるところに行きたいよね。』なんて話しながら、彼らは企業研究をしていた。

しみじみ思うのは、人を相手にする仕事で、教職、医療関係以外は、お給料が良いとは言えない。

特に保育士さん、介護士さん‥。

本当は、スキルも体力も必要な職業で、社会の戦力の基礎を育てたり、介護で仕事が中断しない為に代わってお世話する仕事なのに。

長い目で見れば、その社会的な貢献度も大きいのに、お給料面では決して報われていない。

これって、今まで専業主婦が担ってきた仕事だからなのかもしれない。

逆にいうと、家のコトも立派に1つの仕事だと思っていないと、働くパパママにとっては、無意識のダブルワーク状態になってしまう。

また、どうしても家事負担はママに偏りがちになってしまうから、ママにとっては仕事と子育てが、『無理ゲー』にならないように、ワンオペ育児にならないように、社会がもっとおおらかになってくれると、随分とみんなが楽になるのではないかと思う。

 

子育ても、大変だったけれど、今となっては、無事に大人なってくれてありがとうの気持ちと、心地良い疲労感といった感じ。

せっかく子供に恵まれたのに、仕事だけ‥なんて、やっぱり勿体ない‥と、意外とあちこちに潜んでいそうな昭和の♪ジャパニーズビジネスマンに出会ったら教えてあげたいと思っている。

 

 

 

 

 

働くパパママ川柳×はてなブログ 特別お題キャンペーン #仕事と子育て

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by オリックスグループ