はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

以心伝心、猫、ネコ、ねこ。

今週のお題「ねこ」

 

実は、猫を飼ったことはない。

自分が生まれ育った住環境が団地、社宅、マンション‥などの集合住宅ばかりで飼うことが出来なかった。

結婚後、割合と早いタイミングで、建て売りの現在の住宅を手に入れたが、2人の悪ガキにいっぱいいっぱいで、動物どころではなかった。

それに、飼うなら犬がいいかな‥と思っていたし。

それでも、何匹かは、しっかり顔を覚えているほど印象に残っている猫達がいる。

そんな猫ちゃんのお話。

 

😹空中浮遊猫。

猫って、今は外に出さないで飼うのが、特に都市部では常識になっているけれど、昔は外飼いが当たり前だった。

私が、子どものころ、いかにも「昭和」なんだけれど、近所の子どもたちだけで、2、3学年で、ごちゃ混ぜで遊ぶことが多かった。

ある日、近所の悪ガキ君がノラ猫ちゃんを捕まえてきては、近所のアパートの外階段からノラ猫ちゃんを投げ捨てて遊んでいた。

高さにして、2階ぐらい。

ノラ猫ちゃんは、空中で体勢を立て直し、綺麗に着地し、猫なのに脱兎のように逃げ去ってゆく。

今思えば、とんでもない動物虐待だけど、単純に猫の身体能力の高さに感心していた。

しかも、そのノラ猫ちゃん、しばらくすると、また、近所の悪ガキ君の腕の中に居て何度か空中浮遊をさせられていた。

この遊びは、見ていた他の子ども達が、『猫って凄いんだよ。』と、親に報告したことが発端で、みんなが大人に叱られて終了した。

 

😼何処でもうん◯猫。

高校生ぐらいまでは、自分と環境が似たタイプの友人ばかりで、犬や猫を飼っていても室内で大事に大事に飼っている人ばかりだった。

短大に入り、友人が全国区になり、家が兼業農家の人とお友達になった。

夏休みに泊まりで遊びに行き、イメージ通りの大きな家で、イメージ通りにゆったりと犬や猫を飼っていた。

夜になると、窓の外で猫が話しかけるように鳴いている。

友人は、『おかえり』と窓を開けて猫を部屋に招き入れた。

猫は悠然と、窓から部屋に入り、悠然と歩いて部屋を出て行く。

猫を飼ったことがない私は、外を歩き回っているのに、足を拭かないの?って実は思ったし、その猫ちゃんから微かに獣のニオイを感じていた。

でも、他の友人達は、何も感じないようだった。

夜遅くまで女子トークで盛り上がって雑魚寝状態で朝、目を覚ますと、臭い。

なんと、テーブルの上に変な液体が。

犯人は猫ちゃん。

まだトイレの躾が完璧ではなく、たまに変なところに粗相をしてしまうとのこと。

猫のうん◯が超臭いことを初めて知り、改めて動物を飼うのは大変だなぁと思った出来事だった。

 

😸計算高い猫、賢い猫。

 

現在の家に住み始めた頃、近所にシェルティ犬を飼っているお宅があった。

そのシェルティ犬、元は迷子犬でシェルティ犬にしては珍しく黒い斑のハンサム犬。

見る人が見れば血統書付きでもおかしくないほどのハンサム犬だったのだけど、何故か捨てられたらしい。

結局、最終的に近所のお宅が引き取ることになったのだけど、このシェルティちゃん、全く社会性が無い困ったちゃんだったらしい。

それでも、犬好きのご近所さんは愛情いっぱいにお世話していたが、ある日、『クロちゃん』と、シェルティちゃんに名付けて呼ぶと、見知らぬ黒猫も少し離れたところから目を合わせてくるようになった。

その黒猫のクロちゃんはシェルティのクロちゃんとの距離をどんどん縮めていき、あっという間にクロちゃんのゲージの横が指定席になっていた。

ご近所さんは、『クロちゃん』と、呼ぶと2匹揃って目を合わせてくるから、猫のクロちゃんもうちの猫にすると言って可愛がっていた。

シェルティ犬のクロちゃんは、散歩で他の犬に出会うとパニックになることもあったそうだが、何故か黒猫のクロちゃんとは大の仲良し。

その黒猫のクロちゃんもある日、忽然と、居なくなり、ご近所さんは、猫は自分の死期を悟ると姿を消すというから‥と言っていた。

犬も猫も庭で飼っているのが当たり前の頃のお話。‥と言っても20年ぐらい前のことだけど。

 

そして、人間の会話を理解しているというか、キーパーソンを一瞬で見抜いた賢い猫ちゃんもいた。

息子達が幼稚園入園前ぐらいの年齢の頃、庭に見慣れない猫ちゃんが入ってきて、

サッシを開けてと言わんばかりに鳴いていた。

興味津々の息子達がサッシを開けると、その猫ちゃんは当たり前の顔して入ってきた。

良く見ると、外傷はないものの足を引き摺っていた。

その猫ちゃん、最初から次男にべったりくっつき、次男が椅子に座ると、隙間に入りこんで大人しくすわっている。

長男が羨まし気に近づくと逃げてしまう。

うん、性格的にも長男は、猫にちょっかいを出すタイプ。一瞬にして見抜いたのね。

でも、うちは猫を飼う予定もないし、夫も私も飼ったことがない。

だから、猫ちゃんにおうちに帰ってもらおうね‥と再びサッシを開けて出て行くように促しても、次男にぴったりくっつき離れない。

そのうち次男が、『この猫ちゃん飼いたい。』と、言い始め、当時、特に次男に甘甘だった夫は、猫ちゃんの足が良くなるまでという約束でしばらくうちにおくことにした。

それにしても足が痛そうなので、まずお風呂場に連れて行き、人間のボディーソープで綺麗に全身を洗ってドライヤーをかけてあげてから、お隣さんに教えてもらった動物病院に連れて行った。

獣医さんに事情を話すと、料金は実費でいいということになったのだけど、レントゲンを撮ったところ、骨折をしていて自然治癒の途中だという。

このままでは、一生足を引きずってしか歩けず、手術するなら、タイミング的にラストチャンスだという。

手術をすると10万円近くかかるらしい。

でも、自分の飼い猫ではないし、かわいそうだけど手術はしないと決めて、元気になるまでお世話をすることにした。

しかし、1週間もしないうちに足は良くなり、家の中でタンスの上に飛び乗ったり、勝手に2階で走り回ってやりたい放題になってきた。

そのうち外に出て行きたがるようになり、猫を飼ったことがない私達夫婦には手に負えなくなってきた。

息子達には泣かれたけれど、猫ちゃんが外に遊びに行ったらもうおうちには入れないことにして、サッシを開けた。

猫ちゃんは喜び勇んで外に出かけて行った。

でも、夕方になると、帰ってきてサッシを開けてくれとずっと鳴いていた。

多分一晩中鳴いていたけれど、それ以降うちに来なくなってしまった。

なんと、その猫ちゃんお隣さんの猫になっていた。

私達夫婦は猫を飼ったことがないので、動物病院の紹介の他にも、餌などのアドバイスをいちいちお隣さんに受けていた。

トイレの用意は?と聞かれて、猫が勝手にお風呂場の排水口に行って用を足していると言ったら凄くびっくりされたっけ。

そんな感じなので、情が移っても持て余して飼えないだろうと思っていたそうだ。

だから、外で鳴いている声を聞いて、「おいで」と、言うとすんなりやってきたそう。既に、3匹ぐらい猫がいたので、私自身もお願いすることは出来なかったが、心からありがたいと思った。

この猫ちゃん、なかなかのしたたか者で、先住の猫と仲良く溶けこんでくれたが、

実はお風呂は大嫌いで、うちでお風呂場でボディーソープで洗った話を聞いていたので、洗おうとしたら、大騒ぎで暴れまくったとのこと。

まさに、うちでは、猫をかぶっていたらしい。

 

😿今や、猫はおうちの中で飼うのが常識?

まだ、うちの近所では、ふらふら出歩いている猫を見かけるし、お隣さんも相変わらず、猫を家と外、自由にさせる飼い方をしている。

その一方で、多分、アメリカンショートヘアっぽい美猫にハーネスをつけて時々外で日向ぼっこさせている家を見かけたことがある。

都市部では、外に出さない方が、猫にとっても幸せだと思うが、生き物を飼うってやっぱり大変。

だけど、猫ちゃんって賢いし、きっと以心伝心。

やっぱり、飼いたいなあと思う瞬間が波のように押し寄せてくることがある。

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近所の公園にて。桜の仲間?早くも満開でした。関東地方では今日春一番が吹きました。