はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

乗り物酔い克服ストーリー。

 

今週のお題「わたしと乗り物」

 

乗り物酔いをする子供でした。

不幸なことに、乗り物酔いするのは、家族で私だけ。

そうではない人には理解できないから仕方ないと、今では思うのですが、

両親は、黙って乗っているから、気持ちが酔うという意識になるからダメなのよ、という理論で積極的に話しかけたりして気を遣ってくれていました。

はっきり言って迷惑でした。

迷惑と言い返せないほど、乗り物酔いする子供で、言葉と一緒に胃の中の物が出てきそうで、黙っているだけで精一杯だったのです。

特にバス。

私が子供の頃はガソリンのにおいというか、とにかく臭くて乗った瞬間『うわ。』。

更に、路線バスは常に渋滞し、バスで20分、歩いても30分みたいな感じで、その20分の乗車で体力の半分くらい持っていかれるような気分でした。

そんな子供だったので、子供の頃は、旅行は地獄。

両親は極力バスに乗らないプランを考えてくれていましたが、電車にも強くはなく、

申し訳ないけれど家族旅行の記憶はあまり無いのです。

 

乗り物酔いする子供にとっての最大の憂鬱は、社会科見学。

私の子供の頃の都内の小学生は、都心部は鉄板のコースで、国会議事堂は高学年になったらほぼ毎年行っていたような‥。

でも、記憶に無いのです。

都内なんて、国会議事堂付近なんて、慢性渋滞エリアばかりで、貸し切りバスで、地獄以外の何者でもない状態。

社会科見学が近づくと、『風邪でもひかないかな。』と、真剣に願っていたし、300円以内という決まりのお菓子もちっとも嬉しく思えない子供でした。

また、乗り物酔いする子供にも、意地というか矜持があり、

当時から大抵クラスで数人、乗り物酔いする子供がいて、バスの前方の席に指定されて、他のクラスメートからは『ゲ◯吐きチーム』と呼ばれていました。

なので、絶対自分が最初に吐かないゾ!という気持ちに支えられて耐えるのです。

『ゲ◯吐きチーム』内で、会話する余裕なんてないので、確認したことはないのですが、間違いなく気持ちは一緒で、誰かが耐えきれずリバースしまうと、次々と連鎖してしまいます。

でも、耐えきれる時は、全員乗り切れるのですが、バスから降りた時は、9割方の体力を持っていかれたようにフラフラで、同行している保健室の先生とベンチで休んでいたりして見学どころではなかったのです。

バスが学校に着いた時の開放感と嬉しさ。

勿論お弁当なんて手を付けていないので、帰宅後、真っ先に食べて親を呆れさせていました。

 

それでも、年齢とともに乗り物酔いの耐性がついてきても相変わらずバスは苦手でしたが、電車は、路線によってはかなり差が出てきました。

当時は、京浜急行沿線に住んでいて、私にとっては、電車といえば京急

ローカルな話ですが、京急って、各停、急行、特急、快特と分かれていて、(今でもそうかな?)特急と快特のかっ飛び具合が半端なく、苦手でした。

出来ればほぼ併走している京浜東北線に乗りたいところでしたが、我が家は京急の方が便利なので仕方ありません。

高校生になると、電車通学になり、ラッシュ時の京急には鍛えて頂きました。(笑)

高校1年生の1学期は、学校に着いた時点でぐったり。

でも、昔に比べたら格段に酔わなくなっていました。

また、新幹線だけは、割と大丈夫な乗り物だったのですが。

中学3年の時に事件が起きます。

それは修学旅行で京都に向かう新幹線でのこと。

進行方向に向かって座っていれば今まで大丈夫だったので安心していたのですが、

この新幹線の運転手さんの技量がイマイチだったのか、頻繁にスピードを落とす為にブレーキをかけているのか、変に引っ張られる感覚に気持ちが悪くなってしまいました。

遂に自分でもヤバイぞ!と思い、トイレに立ったのですが。

トイレに行くと決めた瞬間に我慢のリミッターが切れたようで、マーライオン寸前状態でした。

そして、トイレにたどり着き、思い切りドアを開けると。

見てしまったのです。

サラリーマン風のおじさんのケ◯毛ぼうぼうのお尻を。

当時の新幹線はのトイレは、まだ和式トイレで、ドアを背にしてしゃがむつくりになっていました。

そのおじさんも切羽詰まっていたのか、鍵をかけずにしゃがんでいたので、

同じく切羽詰まってマーライオン寸前の私は、何の迷いもなく思い切りドアを開けてびっくり。

今でも本当に申し訳ないことをしたと反省していますが、当時の私は、ドアを全開したまま、びっくりして逃げ帰りました。

せめてドアを閉めてあげれば良かった。

あのおじさん、ドアを閉めるの大変だっただろうな。

ただでさえ、修学旅行の中学生と同じ新幹線に乗り合わせて災難に思っていただろうに、ホントに申し訳ないことをしました。

でも、このおじさんのおかげで自分がマーライオン寸前だったことから脱出して、乗り物酔いを忘れて無事に京都に着いたのです。(笑)

 

 今にして思うと、この事件(❓)あたりから電車には耐性がついてきたように思います。

今でも、ボックスシートで進行方向と逆向きに座るのは出来れば避けたいと思いますが、電車で酔うことはほぼ無くなりました。

苦手なバスや他の乗り物も、年齢と共に徐々に強くなっていった気がします。

 

今では、かなり普通の人並みに乗り物酔いはしなくなった私。

でも、進行方向と同じ向きでないと気分は悪くなるし、自家用車も3列シートのワンボックスカーですが、3列目はまだ無理な状態です。

心配だったのが、息子達。

彼らが乗り物酔いする子供だったら、一緒に気分悪くなってしまいそうと、本気で心配していました。

でも、息子達は全然大丈夫で、彼らが幼い頃は、チャイルドシートの義務はなく、家族で出かける時は2列目に息子達が座り、お菓子食べ放題、ゲームし放題という感じで、ホッとしました。

 

現在、夢見るのが、豪華客船の旅。

時々テレビでも特集していますが、動くホテルのような大きな船なら揺れないようだし

1週間ぐらいのお手軽な、金額的にも手の届きそうなツアーもあるみたいです。

でも、やっぱり天候には勝てないと思うし、船は揺れたら逃げ場がないから、私には調子に乗り過ぎですね。

現実的には、新幹線のグランクラスに乗ってみたいとか、豪華な内装のバスで旅をしてみたいと思っています。

子供の頃の私だったら、乗り物が旅の目的の1つになるなんて想像もつかないことですが、歳をとると、少しづつ鈍くなっていくのなら、乗り物酔いしにくくなってきたのも、無駄に歳をとって良かったと思う瞬間です。(笑)

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グランクラスで旅行に行きたいな。