はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

国会議事堂のバリアフリー。

先週のテレビは、障害のある人に関するニュースが多かったように思います。

れいわ新選組の当選者のお二方。

久しぶりの車椅子の国会議員誕生です。

車椅子といっても、大型の車椅子で、かなり重い障害をお持ちの方。

脳性麻痺で手足が不自由な女性の方と、身体じゅうの筋肉が弱っていく筋萎縮性側索硬化症という難病の男性の方。

この難病の方は、殆ど自分では身体が動かせない状態で、毎日の生活でもさぞかし大変だろうなぁと思われるのだけど、本人は勿論、サポートする周りの方の努力も凄いと思います。

テレビで、車椅子のお二人が映り、国会議事堂も大型の車椅子に対応できるよう改修工事の様子がニュースになっていましたが、国会議員ってみなさん結構な年齢なのに体力的にも精神的にも強靭な方ばかりなので、バリアフリーという観点は、今までなかったんでしょうね。

私の身近な人達と、この話題になった時、こんなに障害が重くて国会議員が務まるのかとか、この2人の為にバリアフリー工事するなんて税金の無駄じゃないの?なんて言う人もいました。

仲の良い人達だけの軽い世間話しですから、ある意味、割と多くの人の正直な思いかな、とも、思うのです。

普段障害のある人を街で見かけることはないし、小中高と、障害のある生徒は養護学校とか、特別支援学校とかに隔離してきたので、フツーに成長してきた子供達にとって、障害のある人と接する機会がなく大人になっていくと思います。

だから、ここまで重い障害のある人が国会議員の仕事ができるのかしらと、思うんでしょう。

でも、障害のある方って外に出てこないけれど、想像以上に大勢いらっしゃるんですよね。

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読売新聞 7月29日(月曜日)朝刊の一面です

 

 

次男は、生後4ヵ月でも首の座りが悪く、3ヵ月健診で障害児疑惑が持ち上がりました。

近所の小児科医に、市の障害児の療育施設を紹介され、『脳性麻痺の疑いがある』ということで、経過観察になりました。

そこの医師が脳性麻痺についてこと細かく説明するので、『疑い』では済まず、ホントは脳性麻痺なのでは?と、半分鬱状態になった私。

否定して欲しくて、他の病院にも行き、行きついたのが、東大病院のS先生。

奥手の発達で、ある日突然歩き出すということも結構あるから、おおらかに構えましょうよ、というスタンスで、子供の為というよりこの先生に診てもらうことが、私の精神的な支えにもなっていました。

そして、本当に昨日までは、座らせると、自分の足の指を舐めているほど、身体が柔らかくて、あまり動こうとしなかったくせに、突然ソファーにもたれかかって立ちあがり、2歳になる前にまさに先生の言うとおり突然歩き出し脳性麻痺疑惑は解消されました。

でも、今度は、言葉が一切出てこないことが心配で、S先生に継続して診て頂き、補聴器が必要か否かという程度の難聴があるかもしれないということで、小児神経科から耳鼻科へバトンタッチされました。

小児神経科も耳鼻科も予約があるのに3時間待ちというのは、当たり前という混雑っぷりで、大学病院ということもあるのでしょうか、診察に通っていた頃は明らかに障害をお持ちというお子さんが結構いました。

病院の外や街中では、見かけたことがなかったのに。

その後、次男の難聴が確定して、また市の療育施設に通うことになったのですが。

この療育施設は、難聴、肢体不自由児、知的障害や自閉症の子供達が通っていたのですが、最寄り駅でも障害のある子供を見かけたことがなかったのに、こんなに沢山の障害のある子供達がいるということが、1番の驚きでした。

 

だから、私自身、フツーに子育てをしてきたお母さん達よりも、障害のある人達って想像以上に沢山いるということを、頭では分かっているつもりなんですが。

でも、重度の障害のある人が国会議員になって、どうやって活動していくのかなとか、やっぱり殆ど何も分かっていないんですよね。

設備的なバリアフリーは、早速対応しているようだし、この方の場合、介助面で国会の決まりごとも変えていく必要が出て来ると思うし。

だから、あんなに重度の障害者の方が、国会議員になったということは、大きな出来事だと思います。

口では、ダイバーシティとか、障害のある人との共生とか、よく見かける言葉ではあっても、見たことない世界である人の方が多い世の中だと思います。

普段、ダイエットと美味しい食べ物しか関心がないと(息子達に)思われている意識低い系のアラ還のおばさんも、このお二方を通じて、国会とか政治に関心が向いている今日この頃です。