世の中、色んな人がいるなあと思う。
もし、学園ドラマのキャストだったら、私はセリフのないその他大勢の生徒役。
特別マジメで成績が良いわけでもなく、問題を起こすタイプでもなく、
良く言えば、放っておいてもちゃんとやっている子、悪く言うと先生にとっては担任を外れると記憶から直ぐに消えてしまう子供だったと思う。
それが、なんの因果か、息子2人は色んな意味で有名人。
長男は、圧倒的な悪ガキ、次男は補聴器付けてる子。
特に長男は、(少し親バカ感情が入るけれど)
確かに悪ガキ、クソガキだったと思うけれど、絶対に女の子に暴力を振るわなかったし、好奇心が強すぎて、落ち着きはないけれど、男の子だし、本人が怪我をせず、友達も怪我さえしなければ、まあいいかと思っていた。
授業参観では、フルネームで何度も注意されていたけれど、それは、やっぱり目立つ存在だったからだと思うし、決定的な悪さをしている訳ではないので、私は苦笑い。
(いつもと違う環境に舞い上がってハイになってる小学低学年の男の子って何処にでもいるでしょ。奴はまさにそんなタイプだった。)
でも、周りの母親達は、冷たい視線を私と息子に送っていた。
大人しいタイプの男の子の母は、大抵、気が強く、攻撃的な人が多かった。
きっと、うちの長男が乱暴で、自分の息子に害になるように思っていたらしく、
聞こえよがしに、『ちゃんと躾て頂きたい。』とか何度言われたことか。
一方で、明らかに元ヤンキーだったんだろうなぁという母から見ると、私は全くイケてないダサい奴というような視線を送ってくる。
で、困ったことに、子供同士は、元ヤン母の息子と、仲良しだったりする。
正直、私も元ヤン母とはお近付きになりたくないと思っているので、隠しているつもりでもブロックオーラが出まくりだったと思う。
悪いことにほぼ毎年のようにその元ヤン母の息子と長男はトラブルになった。ある時からまるで、お互いが天敵のような、間柄。
大抵、最後に殴り合いの喧嘩になり、双方が親も校長室に呼ばれ喧嘩両成敗になって一応収束する。
でも実際は、そこでは終わっていない。
元ヤン母から見ると、自分の息子が全くイケてないダサい奴の息子に喧嘩で負けるなんて許せないらしく、ある事ない事、悪口攻撃をはじめる。
周りも関わりたくないので、『大人の態度』をとるか、元ヤン魂を呼び覚まされたのか(笑)同調している人も出てくる。
だから、長男の学校関係でママ友と言える人はほぼゼロ。
PTAの委員会で子供抜きの関係の人と浅い関係を築いたくらいだった。
私自身が子供の頃も、イジメはあったが、幸い自分には関係なく、社会人になっても危なさそうな人からは上手く逃げることが出来ていた。
だから、ママ友が全く出来ないとか、聞こえよがしに悪口を言われたりという経験は 初めてだったし想像以上にしんどかった。
何でこんなところの建て売り買っちゃったんだろう、とまで思った。
これって、子供の世界のイジメの構造に似ているな ‥と、冷静に思っているのに、
こんな人達と友達(うわべだけだけども)になりたいと思っているわけではない、‥と、冷静に思っているのに、
精神的にはやはりきつかった。
もしかしたら、無意識のうちに私が、相手を怒らせるようなこと言っていたのかもしれない。
もしかしたら、今まで問題なく周りと人間関係を結べていたのは周りが我慢していたのかもしれない。
考え出すと、どんどん不安になっていった。
でも、私には逃げ道があった。
嫌な奴に関わらないということは勿論だけど、
次男が補聴器を付けている子だったので、そちらの学校のママ友関係があった。
特に問題もなく、楽しくひとときを過ごせる人達がいた。
良かった。多分、私、変な奴で、無意識に人を怒らせるような奴ではないよねと、安心することが出来た。
しかし、自分が親になっても、いい歳しても、意地悪な小学校の高学年女子みたいな思考回路から成長していない人って一定数いるんだなぁと思った。
良く考えると、高校以上の集団は、自分で選択したり、相手も入試などの方法で選択してくる。
だから、なのかもしれないけれど、酷いイジメはお目にかかることなく過ごせたのかなと思ったりもする。
となると、1番過酷なのは、選択したりされていない義務教育の中学生までの集団ってことになるのかな。
それ以外では、幸い変な人には遭遇していない。
うちの両隣だって、ご近所さんだって、感じの良い人達っていうことに気がついたら
こんなところの建て売り住宅でも良かったと思うようになった。
変なのは、息子のクラスメートの一部の親だけだったのに、地域全体を残念に思っていたのだ。
子どもにとっての初めての集団は結構サバイバルな環境なのかも知れない。
大人になれば、属する集団が1つではないから、逃げ道を見つけることが出来そうだが、子どもにとっては学校が全てになってしまう。
今は、場合によっては、学校から逃げる、不登校にさせるという手段も必要なのかもしれない。
なんか、大変だな。
とりあえず、無事に子育てが終わったことを今更ながらラッキーに思ってしまう。