はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

たぬきの就活。

『あなたは、猫というより犬、きつねというよりたぬき。‥と、思うけど、自分ではどう思う?』

(豚じゃなくて良かった。笑。)

 

これは、昭和の就活の話。

当時は、女性は大卒より短卒の方が就職は有利で、企業から大学に3〜5人枠で求人が来て学校推薦という形での就活が多かったような気がします。

当時の私は、目指している職種から急遽、一般企業へ進路変更したのです。

就活はスタートしておりOG訪問は終盤でした。

就活に関するガイダンスに全く出ておらず、完全に出遅れていた私に、大学の就職課の先生が、最初に放った言葉が、『あなたはたぬき。』でした。

 

この時の就活の流れは、

1、OG訪問や会社説明会に出かけて志望する企業を1つに絞る。

2、学内選抜にかけられ学校推薦を取る。

3、企業を受験する。

今のように、沢山エントリーできない代わりに、学校推薦を取れれば、あとは過去の実績などから3人枠の求人に対して3人とも採用してもらえたり‥という感じでした。

そこで、就職課の先生のアドバイスというのが、

『企業にとって欲しい人材の好みが結構偏っている。あなたは、犬派?猫派?と聞かれたらあまり深く考えずに答えるでしょう。何をもって犬派なのか猫派なのかなんて、まず考えないで感覚的に答えるでしょう。でも、意外と企業にとってもその犬派か猫派という感覚的なものが当てはまっていることが多い。

会社説明会とかOG訪問に行ったら、女性社員のタイプが犬派が多いか猫派が多いか良く見てきなさい。

犬派が好みのところに猫やキツネが行っても採用の可能性は下がるでしょ。』

なんか、凄く分かりやすいアドバイスでした。

でも、犬派、猫派で留めておいてほしかったな。キツネはよく言えばクールビューティーっぽいけど、たぬきって、なんだかね。

 

そして、数社の会社訪問をして犬派、たぬき派と感じた企業を希望したのだけど学校推薦は取れません。

ここなら学校推薦を取れると勧められたのは、やはり犬派のような企業だけどその年に初めて求人票がきたところ。

私自身もいいと思っていたのですが学校としての実績がないのでみんな敬遠していたらしいのです。

でも幸い内定を貰うことが出来ました。

入社して、やっぱり犬派やたぬき派の女性社員が多い気がして、就職課の先生、意外と真実を単純に言っていたかもしれないなんて、思いました。

 

時は流れて、2人の息子たちも数年前に就活に悪戦苦闘しつつも何とかクリア。

インターンだの自己分析だのエントリーシートだの、とても大変そうでした。

それに同時進行で沢山の企業を受験して、スマホを浴室にまで持ち込んで採用担当者からの次回の面接の連絡を待つ‥とか、可哀想なほど。

息子たちに言わせると、短卒のお母さんがなんでお父さんと同じ会社に入れたの?

こいつら、マジで言ってるゾ。

そうよね、今は、女性でも大卒しかとらないところばかりだものね。

昔は短卒の方が有利だったのよ、と話すと

お母さんは時代に愛されているというか、運だけで人生突破してきてるよねー。(おい!) それは否定しないけどね。

その生意気な息子たちも結果的にはやっぱり無意識のうちに社風にあったところに就職した感じです。

本人達は気がついていないかもしれないけれど。

確かに、私の就活は時代に愛されていても自分的には大変だったとはいえ、今の子達の方がはるかに大変そうです。

平成、しかも平成最後の就活は、犬派か猫派とかそう単純にはいきそうもないですよね、やっぱりダイバーシティだし。

パンダやコアラや虎やライオン、ゴリラにチンパンジー、うさぎに亀と、会社は多様性に溢れた動物園状態かもしれないし。(笑)

いよいよ3月から今年の就活が本格化すると、朝のニュースで言ってましたが

社風に合ったところに就職できるといいですね。

自分の感覚を単純に信じてみるのも意外といいかもしれません。

頑張れ、就活生!