はじめの1歩

子育て終了、時間と心の余裕が出来たのでイロイロ手を出してみます。

じいちゃんとの1週間

先日、親戚の叔父さんが亡くなり、葬儀参列のため、弟夫婦と同居しているじいちゃん(実父です)も新幹線に乗って上京してきました。

弟夫婦は都内のホテルに宿泊し、じいちゃんと私は通夜だけ出て、我が家にしばらく滞在するというスケジュールにしました。

 

じいちゃん、もうすぐ90歳。

高めの血圧や鼻炎に悩まされているものの、自分の足でしっかり歩き、食欲も旺盛で、うちの息子と同じぐらい良く食べます。(笑)

頭のほうもしっかりしていて、都内に出るのに小一時間かかる我が家から、自分の兄弟に会いに電車で出かけて行ったりとアクティブじいちゃん。

年齢を考えると、拍手喝采ものの元気なじいちゃんです。

でも、毎年、年に1、2回我が家に新幹線に乗ってやってきて滞在していくのですが、

毎回思うのが、一言で言うと『歳をとるってこういうことなのね。』

私自身が核家族で育ち、結婚後も核家族

転勤族だったので専業主婦でワンオペ育児は当たり前、たまに親に助けてもらったこともあったけれど、距離的な問題から赤の他人のホームヘルパーでしのいできたりで、親との縁が薄かったかもしれません。

だから、身近に老人がいないので、未知の人類になってしまっているのです。

 

数年前、義母が大腿骨骨折の治療後、我が家で同居することになった時、精神的に疲れていたのは、私ではなく実の息子の夫でした。

夫の中では、いつまでも元気で働き者の母でした。そして大学卒業後ずっと実家を離れ、結婚してもずっと核家族でした。

だから、大腿骨骨折の治療を終えどうにか歩けるようになった義母は拍手喝采ものの頑張りだったのに、かつての母のイメージからほど遠い姿にショックを受けているようでした。

『いきなり、どこかの小さいおばあちゃんがうちに来たみたいだ』‥という感覚だと言っていました。

一緒に暮らしていれば、徐々に老いていく姿を見ているので、自然と受け入れていくのでしょう。

また、接し方も分からず、お風呂も幸せそうにふやけるまで入っていたのが原因で酷い乾燥肌で医者通いしてみたり、‥と、昔から老人と同居している人から見ると、何やってるの!的なことをやっていたり。

 

今回もじいちゃんに対して、色々な感情を持った1週間でした。

一番参ったのが、食べ方が汚いこと。姿勢が悪いので幼児並みに食べこぼすこと。

通夜振る舞いでもしっかり食べていたので(笑)礼服をクリーニングに出すとシミ抜き料金をしっかり取られました。

口の中に食べ物が入っているのに喋ったり、音を盛大に立てて食べるのです。

やんわり注意しても、入れ歯が合ってないから仕方ない。この歳で作り直しても使いこなすのが大変だから仕方ない、と、逆ギレ。

うーん、これでは、弟夫婦がイライラするのも頷けます。

去年来た時は、音を立てないように気を遣っていたのがなんとなく分かったので、仕方ないなと受け入れることができたのだけど。

自分が幼い時、やってはいけないと注意されていたマナーを平然と破っていることに本人が気がついていないことが、凄いストレスになるような気がします。

今回の通夜でも、参列者の老人達が大なり小なり、若い時は絶対しなかったであろうカッコ悪い食べ方や姿勢の悪さに気がついたりもしました。

きっと体幹の力が落ちて姿勢を保てないとか、歳をとるってこういうことなのかもしれません。

頭はとりあえずしっかりして自立しているんだから、あんまり厳しいこと言っちゃダメだよね、っと、本人が居ないところでは思うのだけど。

それに、弟夫婦との仲はよくないんだろうなという雰囲気も感じるし、それも仕方ないなと思ってしまうからこそ、たまに会う私ぐらいあまりキツいこと言っちゃダメよねとは、思うものの‥。

そうは思っても、の連続の1週間で、きょうのお昼の新幹線で帰路に着いたじいちゃんへ、まだ色んな思いを抱えています。